バリアフリー快適リフォーム

これで変わる!高齢者の廊下・階段バリアフリーリフォーム 安全対策と費用目安

Tags: バリアフリーリフォーム, 廊下, 階段, 高齢者, 補助金, 介護保険

ご自宅の中で、高齢のご家族にとって最も危険な場所の一つが、廊下や階段かもしれません。ちょっとした段差や滑りやすさ、暗さなどが原因で、転倒事故につながるケースが多く見られます。安全で快適な暮らしを続けるためには、これらの場所のバリアフリーリフォームが有効です。

このページでは、高齢者向けの廊下・階段のバリアフリーリフォームについて、どのような対策があるのか、どれくらいの費用がかかるのか、そして利用できる公的な支援制度などを分かりやすくご紹介します。ご家族の安全のために、ぜひリフォームをご検討される際の参考にしてください。

なぜ廊下や階段のバリアフリーが必要なのか

加齢に伴い、筋力やバランス能力は徐々に低下します。また、視力の変化により足元が見えにくくなることもあります。このような体の変化により、これまで何気なく通っていた廊下や上り下りしていた階段が、思わぬ危険な場所になってしまうのです。

これらのリスクを軽減し、ご本人だけでなくご家族も安心して暮らせるようにするために、廊下や階段のバリアフリーリフォームは非常に重要です。

廊下のバリアフリーリフォーム 具体的な対策と費用目安

廊下は日々の生活で必ず通る場所です。安全性を高めるための主なリフォーム内容と、それぞれの費用目安をご紹介します。

手すりの設置

体のバランスを崩したときに体を支えたり、歩行の補助として利用したりするために、廊下の壁に手すりを設置します。

床材の変更・段差の解消

滑りにくい床材に変更したり、敷居などの小さな段差をなくしたりします。

照明の改善

廊下が暗いと足元が見えにくく危険です。明るさを確保するためのリフォームです。

階段のバリアフリーリフォーム 具体的な対策と費用目安

階段は特に転倒や転落の危険が高い場所です。安全性を確保するためのリフォームは多岐にわたります。

手すりの設置

階段の上り下りの際に体を支え、バランスを保つために必須です。

滑り止めの設置・段鼻の工夫

階段の踏面(足を乗せる面)に滑り止めを付けたり、段鼻(階段の先端部分)の色を変えたり素材を変えたりします。

階段用昇降機の設置

階段の上り下りが困難な場合に、椅子や車椅子に乗ったまま昇降できる機器を設置します。費用は高額になりますが、安全かつ自力での移動が可能になります。

照明の改善

階段全体、特に段鼻部分が明るく見えるように照明を設置します。

バリアフリーリフォームにかかる費用と工期

ご紹介したリフォーム内容の費用はあくまで目安です。住宅の構造、選ぶ材料や設備、リフォーム範囲、依頼する業者によって大きく変動します。正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。

費用目安の総括

全体のリフォーム費用は、これらの対策をどの範囲で、どの程度行うかによって大きく変わります。比較的簡単な手すり設置だけなら数万円で済みますが、廊下全体と階段に広範囲に手すりや床材変更を行い、照明も改善すると、数十万円以上かかることもあります。階段昇降機を設置する場合は、100万円を超えることも珍しくありません。

工期目安

複数の箇所をまとめてリフォームする場合は、当然ながら工期も長くなります。リフォーム内容や住宅の状況によって異なるため、契約前に業者にしっかりと確認するようにしましょう。

活用したい!公的な支援制度(補助金・介護保険)

バリアフリーリフォームには、費用負担を軽減するための公的な支援制度があります。

介護保険

要支援または要介護の認定を受けている方が自宅をバリアフリー改修する場合、介護保険から住宅改修費用が給付されます。

自治体独自の補助金制度

多くの市区町村では、独自のバリアフリー改修や高齢者向け住宅改修に対する補助金制度を設けています。介護保険の対象とならない工事や、支給限度額を超えた分について、自治体独自の制度が利用できる場合があります。

これらの制度は、どちらか一方だけではなく、組み合わせることも可能な場合があります。お住まいの自治体の制度と合わせて、ケアマネジャーやリフォーム業者に相談してみましょう。

信頼できるリフォーム業者の選び方

バリアフリーリフォームを成功させるためには、適切な業者選びが非常に重要です。

  1. バリアフリーリフォームの実績があるか確認する: 高齢者の体の状態や住宅の構造に合わせた専門的な知識・経験が必要です。過去の事例などを確認しましょう。
  2. 担当者の対応を確認する: 丁寧な説明があるか、こちらの要望や不安をしっかり聞き取ってくれるかなど、信頼できる担当者か見極めましょう。
  3. 複数の業者から見積もりを取る: 少なくとも2~3社から相見積もりを取り、内容や費用を比較検討しましょう。見積もりの内訳が明確かどうかも重要なポイントです。
  4. 公的制度(介護保険、補助金)の利用に詳しいか確認する: 申請手続きのサポートをしてくれる業者だと安心です。
  5. 契約内容をしっかり確認する: 工事内容、費用、工期、支払い条件、保証内容などを契約書で細部まで確認し、不明な点は必ず質問しましょう。

焦らずじっくりと比較検討し、ご家族にとって最適な提案をしてくれる業者を見つけてください。

まとめ

高齢のご家族が自宅で安全に、そして自立して暮らすためには、廊下や階段のバリアフリーリフォームが大変有効です。手すりの設置、床材の変更、段差の解消、照明の改善、そして必要に応じて階段昇降機の設置といった様々な対策があります。

リフォームには費用がかかりますが、介護保険や自治体独自の補助金制度を活用することで、負担を軽減できる可能性があります。まずはご家族の状態や自宅の状況に合わせて、どのようなリフォームが必要か検討し、信頼できる業者に相談してみることから始めましょう。

安全な住まいは、ご家族みんなの安心につながります。この情報が、皆様のリフォーム検討の一助となれば幸いです。